~犬の歯・歯石~
こんにちは、名古屋ウィズ歯科・矯正歯科の郷原でございます。
本日は犬の歯・歯石についてお話します。
歯石は、口の中の細菌のかたまりである歯垢が石灰化したもので、黄色または茶色っぽいものがつきます。
とくに、奥歯の外側にできることが多く、放っておくと、歯肉炎や歯周病を起こします。
犬の歯石がたまる原因はなに?
不十分な歯のケア(毎日の歯ブラシなど)
犬の唾液は人に比べると、よりアルカリ性に近く、人より早く歯垢から歯石になることが知られています。
歯石には歯垢がつきやすいため、悪循環が起こります。歯石になったものは、家庭では取り除くことはできないので、動物病院で麻酔をかけて除去してもらいます。
歯垢が歯石になる前に、正しい歯のケアで予防することが大切です。
歯のケアになれさせる方法
- 顔や口周りを触る
- 手前の歯を触る
- 歯ブラシが顔の近くにあることになれさせる
- 歯ブラシで歯を触る
- 歯ブラシで歯を一本磨いてみる
すべてのステップは、ご褒美を与えながら行い、少しでも嫌がる素振りを見せたらすぐにやめます。
ステップを進めるのにあせりは禁物です。なかなか次のステップに進めないこともあれば、前のステップに戻ってやり直しを知った方がいいこともあります。
無理して、嫌な思い、怖い思いをさせてしまうと、スムーズに進みませんので、少しずつ階段を上がっていくイメージで行います。
嗜好性の高い歯みがきペーストを利用するのも良いでしょう。
歯肉炎、歯周病
歯垢の中の細菌が原因となり炎症を起こす病気です。
病巣が歯肉までのものを歯肉炎といい、歯周病になると、歯肉だけでなく、歯や歯の周囲にある靱帯、歯を支える骨にまで炎症が起こることがあります。
具体的には、歯が抜けたり、顔の皮膚に穴が開き歯根に溜まった膿が出たりすることがあります。また、あごの骨に影響し骨折することもあります。3歳以上の犬の8割程が歯周病を発症していると考えられます。
歯周病は、適切な歯のケアをして歯垢を取り除くことで予防できます。
犬は人に比べると歯垢から歯石に代わるのがとても速く、歯石には歯垢がつきやすいため、悪循環が起こります。
口の中だけの問題ではなく、細菌や細菌が生成する毒素などが全身に渡り、腎臓、肝臓、心臓などの各臓器までにも悪影響を与えることもあるので、歯石がたまっている場合は、病院に行き除去してもらいましょう。